事故が多い交差点と運転時の注意ポイント
奈良県内を車で走っていると、奈良市内の大きな幹線道路だけでなく、生駒市や橿原市などでも、車線数の多い交差点や高架道路の下を通る交差点があります。
では、実際に人身事故が多く発生しているのは、どのような場所なのでしょうか。
一般社団法人 日本損害保険協会が公開している「全国交通事故多発交差点マップ」によると、2025年に奈良県内で発生した人身事故2,644件のうち、交差点および交差点付近で発生した事故は1,681件でした。
割合にすると、奈良県内の人身事故のおよそ64%が交差点やその周辺で発生していることになります。
今回は2025年の人身事故データをもとに、奈良県で事故件数が多かった交差点を紹介します。
さらに旭商会ブログでは、単に順位を並べるだけではなく、5地点をGoogleマイマップで地図化し、道路構造や事故の起こり方から「実際に運転するとき何に注意したいか」を、引取で奈良県内を走る立場からも見ていきます。
2025年 奈良県の交通事故多発交差点
| 順位 | 交差点 | 人身事故件数 |
|---|---|---|
| 1位 | 西九条南交差点 | 7件 |
| 2位 | 壱分ランプ交差点 | 6件 |
| 3位 | 菰川橋南詰交差点 | 5件 |
| 3位 | 土橋町南交差点 | 5件 |
| 5位 | 二条大路南1丁目交差点 | 4件 |
※一般社団法人 日本損害保険協会「全国交通事故多発交差点マップ(2025年データ準拠)」による。ここでいう事故件数は人身事故の件数です。
事故多発交差点5か所を地図で確認
今回上位に入った5地点は、奈良市に3か所、生駒市に1か所、橿原市に1か所あります。
奈良市中心部の大きな交差点だけに集中しているわけではなく、生駒市や橿原市の主要道路にも事故多発地点があります。
位置関係が分かりやすいよう、5地点をGoogleマイマップにまとめました。
※地図上の位置は各交差点のおおよその場所を示しています。実際に通行する際は、現地の道路標識・信号・交通規制に従ってください。
ここからは、それぞれの交差点について、事故の特徴と運転時に意識したいポイントを見ていきます。
1位 西九条南交差点|7件
2025年に奈良県で最も人身事故が多かったのが、奈良市の西九条南交差点です。
主道路、従道路ともに車線数の多い四差路の信号交差点で、自動車は終日多く、朝夕の通勤時間帯には渋滞も発生します。自転車や歩行者も多く通行する場所です。
2025年には7件の人身事故が発生し、うち重傷事故が1件でした。
事故の内訳では、追突事故が3件、出会い頭事故が2件、右折車と直進車の事故が1件、横断中の歩行者との事故が1件発生しています。
事故要因として、考え事などによる漫然運転や、信号・前方車両の動きの見落としが挙げられています。
引取担当からアドバイス|事故の種類が多い場所ほど広く見る
西九条南交差点では、追突だけでなく、出会い頭、右折、歩行者との事故まで複数の事故類型が発生しています。
こうした場所では、「今日は追突にだけ気をつけよう」という見方では足りません。
前の車、横から来る車、対向車、横断歩道と、視線を一か所に固定しないことが大切です。
ここを通るときの注意ポイント
- 前方車両との車間距離を十分に取る
- 信号の色を早めに確認する
- 渋滞中でも前方から目を離さない
- 右折時は対向直進車を十分に確認する
2位 壱分ランプ交差点|6件
2位は、生駒市の壱分ランプ交差点です。
四差路の信号交差点ですが、道路が斜めに交差しているほか、高速道路などの橋脚によって視界が制限される場所があります。
朝夕の通勤時間帯には自動車が渋滞し、自転車や歩行者も多くなります。
2025年には6件の人身事故が発生し、左折時の事故が3件、右折車と直進車の事故が2件、追突事故が1件でした。
特に特徴的なのが、左折車線が2車線あることです。左折時に隣の車両の進路へ入ってしまう事故が発生しているため、自分の走行車線をしっかり確認する必要があります。
引取担当からアドバイス|左折だから左だけ見ればいい、ではありません
左折するときは歩行者や自転車を見る必要がありますが、壱分ランプのように複数の左折レーンがある場所では、隣を走る車の動きにも注意が必要です。
特に大きな交差点では、曲がりながら自分の車線を見失わないように、交差点へ入る前から「曲がったあと、どのレーンへ入るか」を確認しておくと余裕が生まれます。
ここを通るときの注意ポイント
- 左折時は自分の走行レーンを確認する
- 隣の左折車の動きにも注意する
- 右折時は対向車と信号を確認する
- 橋脚などによる死角を意識する
3位 菰川橋南詰交差点|5件
3位の一つが、奈良市の菰川橋南詰交差点です。
主道路の車線数が多い四差路の信号交差点で、朝夕の通勤時間帯だけでなく、土日や休日にも渋滞が発生します。
2025年には5件の人身事故が発生しました。
追突事故が2件のほか、横断中の歩行者との事故も発生しています。
特に右折時に、対向車に意識が集中して横断歩道を渡っている歩行者や自転車を見落とす事故が起きています。
引取担当からアドバイス|対向車を確認した「その次」が大事
右折時は、まず対向車を確認します。
そして対向車が途切れて「今なら曲がれる」と判断すると、気持ちが前へ進みがちです。
しかし、その瞬間にもう一度見るべきなのが右折先の横断歩道です。
対向車を確認して終わりではなく、「対向車 → 横断歩道」と視線を切り替える意識を持つと安全確認がしやすくなります。
ここを通るときの注意ポイント
- 右折時は対向車だけに集中しない
- 右折先の横断歩道を必ず確認する
- 歩行者・自転車がいないか確認してから曲がる
- 渋滞時は前車との車間距離を確保する
3位 土橋町南交差点|5件
同じく3位となったのが、橿原市の土橋町南交差点です。
主道路、従道路ともに車線数が多く、道路が斜めに交差している四差路です。
朝夕の通勤時間帯に加え、土日・休日にも自動車が渋滞する場所です。
2025年には5件の人身事故が発生し、追突事故が2件、右折車と直進車の事故が2件発生しています。
右折専用車線を含む片側3車線の大きな交差点で、交通量が多いときには先を急ぐ気持ちから対向車の確認が不十分になったり、渋滞中の脇見による追突事故が起こりやすくなります。
引取担当からアドバイス|数秒待つ方が早いこともあります
交通量の多い交差点では、「今行かないと信号が変わる」と感じることがあります。
しかし、右折時に少しでも迷うなら、次のタイミングまで待った方が安全です。
引取で時間を気にして走る場面でも、数秒を急いで事故になれば、結果的には大きな時間のロスになります。
交差点では「行けるかも」ではなく、「安全に行ける」と確認してから進むことが基本です。
ここを通るときの注意ポイント
- 渋滞中でも前車の動きをしっかり見る
- 右折時は対向車の速度と距離を確認する
- 無理な右折をしない
- 信号待ち後の発進時も前方を確認する
5位 二条大路南1丁目交差点|4件
5位は、奈良市の二条大路南1丁目交差点です。
主道路、従道路ともに車線数が多い四差路で、高架橋の橋脚があるため、方向によっては対向車両が見えにくくなることがあります。
朝夕の通勤時間帯には自動車が渋滞し、自転車や歩行者は終日多く通行します。
2025年には4件の人身事故が発生し、横断中の歩行者との事故、追突、左折時、右折車と直進車の事故がそれぞれ1件発生しています。
右折矢印信号が設置されていますが、高架橋の橋脚による死角などから、信号の見落としや安全確認不足による事故が発生しています。
引取担当からアドバイス|「見えない」は「いない」ではありません
高架橋の橋脚や大型車、建物などがある場所では、一瞬だけ対向車や自転車が見えなくなることがあります。
そのときに「何も見えないから大丈夫」と判断するのは危険です。
見えていない場所には何かいるかもしれないという前提で、焦らず徐行して確認することが大切です。
ここを通るときの注意ポイント
- 右折矢印信号をしっかり確認する
- 橋脚の陰から来る車を意識する
- 見通しが悪い場合は焦らず徐行する
- 横断歩道の歩行者・自転車も確認する
5地点を比べて見えてきた「奈良県の交差点事故」3つの特徴
今回の5地点を事故の種類と道路環境の両方から見ると、奈良県では次の3つが特に目立ちます。
① 右折・左折時に見る場所が多い
壱分ランプ、菰川橋南詰、土橋町南などでは、右左折に関係する事故が目立ちます。
対向車だけでなく、隣の車線、横断歩道、自転車など、短い時間の中で複数の確認が必要になります。
② 車線数の多い大きな交差点が上位に入っている
今回の5地点には、複数車線や右折専用レーンを持つ交差点が多く含まれています。
車線数が多いほど、進路を迷ったときの急な車線変更や、曲がった先での進路間違いにも注意が必要です。
③ 高架橋や道路構造による死角にも注意
壱分ランプや二条大路南1丁目交差点では、高架橋の橋脚などによる見通しの悪さがあります。
見通しの良い交差点と同じ感覚で進入せず、死角がある場所では速度を落として確認することが大切です。
奈良県を走るときは「一度に全部見ようとしない」
今回の事故内容を見ていると、奈良県の上位交差点では、ドライバーが短い時間の中で複数の判断を求められる場所が目立ちます。
そんな場所では、一度にすべてを確認しようとすると、かえって見落としが起きやすくなります。
対向車を見る、横断歩道を見る、自転車を見る、進む。
一つずつ確認してから次の動作へ移る。
引取で奈良県内を走るときも、車線数の多い交差点や高架下では、特にこの意識を持って運転したいところです。
「事故多発地点=危険」と決めつけない
今回紹介した交差点は、あくまで2025年に人身事故の発生件数が多かった場所です。
事故件数が多いからといって、その交差点を通るだけで危険という意味ではありません。
交通量が多い道路では、それだけ事故件数も増えやすくなります。
大切なのは順位を覚えることではなく、そこでどんな事故が起きていたのかを知り、自分の運転に生かすことです。
事故多発地点の情報を、安全運転の予備知識に
2025年の奈良県で最も人身事故が多かったのは、奈良市の西九条南交差点でした。
しかし5地点を見比べると、右左折、追突、死角、歩行者、自転車など、それぞれ注意すべきポイントが異なります。
次にその場所を通るとき、交差点へ入る前に進路を確認する、右折先の横断歩道をもう一度見る、見えない場所では少し速度を落とす。
事故多発地点の情報を怖がるためではなく、安全運転につなげるための予備知識として活用していきましょう。
参考・出典
※本記事は、日本損害保険協会および奈良県警察が公開している2025年の交通事故関連情報を参考に、旭商会ブログでGoogleマイマップによる地図化、事故傾向の整理、引取担当の視点から運転時の注意点を独自にまとめたものです。道路形状、交通規制、信号運用などは変更される場合があります。実際に通行する際は、現地の道路標識・信号・交通規制に従ってください。
(2026年10月29日公開、作成:三浦敏和)



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