これからの廃車(使用済みの車)は、ただの「処分」ではなく、使える資源をきちんと回す方向に動いています。
2026年は、その流れが手続きの仕組みの更新と再生プラスチックの拡大を中心に進むタイミングになりそうです。
この記事では、専門用語はできるだけ少なめにして、「結局なにが変わるの?」が伝わるようにまとめます。
2026年1月:「自動車リサイクルの手続きシステム(JARS)」が大きく更新
まず押さえておきたいのが、JARS(自動車リサイクルの手続き・確認のためのシステム)の大規模な更新です。
古くなった仕組みを直しつつ、電気自動車(EV)など新しい車が増えることに合わせて、情報提供や手続きのやり方を改善する目的があります。
ざっくり言うと、こういう方向です(公表資料の要点)
- EVなどの「電池」に関する情報(装備情報や作業の参考情報)の提供を広げる
- 支払い方法を便利に(キャッシュレス決済の導入)
- 紙のリサイクル券の新規発行は停止して、確認はシステム中心へ
- 入力作業の手間を減らす方向(読み取り等の支援)
- 制度運用(インセンティブ等)に必要な機能も想定
難しく聞こえますが、ポイントはシンプルで、
「確認・手続き・支払いが、よりオンライン中心に整っていく」ということです。
「再生プラスチック」がもっと使われる流れが加速
次の大きな流れは、車に使う材料として再生プラスチック(リサイクルしたプラスチック)を増やしていく動きです。
国の資料では、将来の見通しとして「このくらいの量を社会全体で用意していく必要がある」という目標が示されています。
目標のイメージ(例)
- 2031年:約2.5万トン/年
- 2041年以降:20万トン/年
つまり、これからは「廃車から出る材料」も含めて、再生材を集めて使う方向に社会が動いていく、ということです。
もちろんすぐに何もかもが変わるわけではありませんが、長い目で見ると、リサイクルの考え方そのものが「より本気モード」になっていきます。
「細かく分けて回収するほど、燃やすゴミが減る」方向へ
ここでよく出てくる言葉が ASR(破砕残さ) です。
これは、車を細かく砕いたあとに残る「いろいろ混ざった残りカス」のことで、今は熱回収(燃やしてエネルギーにする)に回る割合も多い部分です。
国の検討資料では、将来の再生プラスチックを増やすには、材料を集める量が足りなくなるという課題が示されていて、
「燃やすゴミを減らして、材料として回す量を増やす」方向の仕組みが議論されています。
さらに、JARSの更新側でも、そのための制度運用(インセンティブ等)を支える機能が想定されています。
ここは細かい制度の開始時期や計算方法などが変わりやすいので、本記事では断定を避けますが、
大きな流れとしては「混ざる前に回収するほど、資源として回しやすい」方向へ進んでいる、と捉えるのが安全です。
海外の流れ:EUでも「車に再生材を使う」方向(ただし段階的)
海外、とくにEU(ヨーロッパ)では、廃車をめぐる新しいルールが議論されています。
報道・業界情報では、車に再生プラスチックを一定割合入れることを目標にしつつ、段階的に増やしていく方向が示されています。
日本に住む私たちに直接関係があるのは、
EUの条文そのものより、グローバルメーカーが「再生材を確保する」ために動くことです。
大手メーカーが動くほど、「再生材の需要」は世界的に強まりやすくなります。
まとめ:2026年は「リサイクルの仕組み」がアップデートされる年
- 手続きの仕組み(JARS)が更新され、確認や支払いがよりオンライン中心へ
- 再生プラスチックを増やすため、国の目標や議論が進んでいる
- 燃やすゴミを減らして、材料として回す方向へ制度・仕組みが寄っている
- 海外(EU)でも再生材を使う流れが強まり、世界的に需要が伸びやすい
今後は、制度の細部(対象、時期、運用ルールなど)が固まるたびに、実務のやり方も少しずつ更新されていくはずです。
参考リンク(一次情報・検討資料)
(2026年2月3日公開、作成:三浦敏和)



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