廃車買取の(株)旭商会

CVT技術

  
CVTとは
無段変速機または連続可変トランスミッション。CVT(Continuously Variable Transmission)とは、歯車以外の機構を用い変速比を 連続的に変化させる動力伝達機構である。ステップATはミッション本体は、歯車の組み合わせで、機械的に駆動を伝達する事から大馬力への対応が容易で、 大排気量車やハイパワー車でも使えるメリットがあります。しかし、トルクコンバータ」という一種の流体クラッチを介してタイヤへの駆動伝達を行うため、 駆動ロスの発生がデメリットでした。最近はトルコンを介さず直結するタイプのATも増えて、発進加速以外のデメリットは解消されつつありますが、燃費向上と効率化 のために8速、10速と多段化していくに従い、機械的に複雑で高価になるというデメリットもあるため、最近の安価なクルマでは、あまり新規に採用されません。 一方、CVTは「摩擦力の範囲での駆動伝達」を行っているため、ハイパワー車向けではありませんが、初期に採用されていた電磁クラッチをトルコンに変更し、         さらに電子制御化で安全マージンを大きく取ると同時に、エンジンとの統合制御でスポーツ型にも燃費型にもソフトウェアの設定一つで対応できる事から、 今では広く使われています。割と安価なクルマに使われる事の多いCVTですが、やはりトルコンを介する事によるロスもある事から、最近は簡易的なDCT (デュアルクラッチトランスミッション)に切り替えるメーカーもあります。
---基本構造---
CVTの原理は「プーリー(滑車)の幅を変えることによって変速する」ことです。プーリーは2つひと組で、エンジンの回転を伝える回転軸と、車輪に駆動力を伝える駆動軸 にひとつずつ取り付けられています。この2つのプーリーがベルトでしっかりと結ばれ、プーリーもベルトを強い力で挟みこんでおり、エンジンの回転軸のプーリーの回転 に応じて摩擦力が発生すると、ベルトを介して駆動軸のプーリーが回転、その力が駆動力となって車輪を回します。しかし、このままでは、伝えられる駆動力は一定で 変速はできませんので、「動力を伝達させながら、プーリーの幅を連続的に変える」ことによって、変速を実現させているのです。CVTのプーリーはふたつの円錐状の部品 が向かい合っている構造になっています。おもちゃのコマがふたつ、尖ったほう同士が向き合い一本の軸にはめられているとイメージしていただければよいでしょう。 このふたつのピースが、油圧のはたらきで離れたりくっついたりします。ふたつの円錐状の部品が離れているときは、プーリーの幅が広くなりますから、ベルトが中心 近くまで深くかかり、プーリーの直径は小さくなるのと同じ効果があります。逆にふたつの部品が近くなると、ベルトはプーリーの外側に向かってせり出し、プーリーの 直径が大きくなったのと同じ効果が生まれます。このようにベルトの軌道直径を変更させることで、それに伴う動力伝達を「無段階」つまり滑らかに変更することができ ます。エンジン回転軸と駆動軸のプーリーは双方が直径の大きさを変え、必要な速度、必要な力に応じて双方の直径の大きさを変化させることで、駆動軸に伝わる 回転数と回転力を調整できるのです。
【引用】https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-cvt/
---日産製CVT---
上図のイラストのローギアの状態では、エンジン軸側プーリーのベルトの円弧半径直径が小さくなっています。これは、MT車やAT車のギアが低い状態(たとえば1速や2速)で、ゆっくりとしたスピードで走るのに適しています。 一方、ハイギアの状態ではエンジン軸側プーリーのベルトの円弧半径が大きくなっています。これはギアが高い状態(たとえば5速や6速)で、高速走行に適しています。 2つのプーリーの橋渡しをして直径を変える役目をはたすのが、スチールベルトです。 ここで、ローギア状態でのギア比をもっと低くすれば、加速がよくなります。2速でスタートするより1速のほうが力強いのと同じです。発進時のほか、低速でのレスポンスが向上します。 逆に、ハイギア状態でのギア比をもっと高くすれば、ハイスピードで走ってもエンジン回転数が下がるので燃費、静粛性がよくなります。高速道路を走る時、4速よりも5速のほうがエンジン回転数が下がるのと同じ理屈です。 したがって、ローギアとハイギアのギア比の幅(変速比幅と呼びます)を大きくすることで、加速性能に加えて燃費、静粛性も向上します。 従来のCVT では、変速比幅を拡大するには、プーリーの大型化が必要なため、レイアウトの制約から小型車では実現が困難でした。
  副変速機付きエクストロニックCVT では、プーリーとベルトを用いた変速機能に加え、副変速機(2段変速)を採用することで、プーリーを小型化しながらも、 大幅に変速比の幅を拡大しました。 また、トルクコンバーターのロックアップ領域の拡大、高効率オイルポンプの採用、変速部のオイル攪拌抵抗の低減などで、 フリクションを30%低減。燃費性能の向上に貢献しています。
【引用】https://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/OVERVIEW/xtronic_cvt.html
---トヨタダイレクトシフトCVT---
CVTなのに発進用のギアを備えたトヨタの新パワートレーンはしかし、その結果、「発進時の加速がダイレクトに」「CVTのプーリーを小さくできるのでレスポンスが向上」 「ギア比がワイドに」などの数多くのメリットを得ることができました。発進用ギヤの採用に合わせて、ベルトをハイ側に設定。より効率よくベルトを使用するとともに ワイドレンジ化し、2.0リットルクラストップの変速比幅7.5を実現した。また、発進用ギヤ採用で入力負荷を軽減したことで、ベルトを狭角化するとともにプーリーを 小径化し、変速速度を20%向上。これらにより、ダイレクトでスムースな走りと現行比+6%の優れた燃費性能を実現している。
---ダイハツD-CVT---
一般的なCVTはエンジンからの入力をベルト~タイヤという順で伝えていて、ベルトが掛かるプーリーの径を変えることで変速を行なっているが、D-CVTでは従来のCVT機構にソリッドなギヤと遊星ギヤという2つのギヤを組み合わせている。
  そして、発進時は一般的なCVTと同様にベルト駆動を使用しているが(トルクコンバーターも使用)、一定の速度からはベルトだけでなく伝達効率のいいギヤも合わせる スプリットモードへ移行する。
  速度がある状態ではギヤ駆動は効率のロスが少ないので伝達効率が上がる。ただ、この状態ではベルト駆動軸の回転が落ちてしまうのだが、遊星ギヤを使用している D-CVTは、ベルト駆動軸の回転と2つのギヤの回転差を利用して遊星ギヤ後の軸の回転を増幅することができる。そのため、さらなる高速域への変速が可能となっている のだ。従来のCVTでは機構上、変速比の幅は6速ATと同等なものが限界だったとのことだが、スプリットモードがあるD-CVTは8速AT並みの変速比の幅となる。そのため、 高速走行時は回転を抑えた静かな走行が可能になっている。
 ←  ←  ← 4 →