エンジンの仕組み(基礎編3)廃車買取専門店(株)旭商会

エンジン(基礎編3)

  
冷却方式
---自然空冷式---
シリンダー外部に取り付けられた冷却フィンに外気があたることによって冷却される。構造を軽量・簡易化できるが、冷却方法が走行風による冷却のみになる。 オートバイの一部に採用されるが、エンジンに走行風が当たりにくい自動車には不向き。小型・軽量のメリットがあるが、デメリットとして冷却性能を確保するために 燃焼室付近が肉薄になり騒音が大きくなる、燃焼室の温度上昇を抑制するために燃料を多く消費する必要があり燃費が悪い、燃焼室付近の温度変化が大きいのでシリンダーと ピストンのクリアランスを大きくとる必要がありパワーを上げにくいなどがある。
---強制空冷式---
エンジン動力で冷却ファンを常時駆動し、外気をエンジンの冷却フィンに当てることで冷却効率を高める方式。多くの場合、エンジンのシリンダー・ヘッド周囲の冷却 フィン周りを導風板(シュラウド)で包み、ここに送風ファンで外気を押し込むか、排気ファンで過熱した空気を吸い出すことで、強制的に冷却する。自然空冷式よりも 複雑な構造となるが、エンジン回転中である限り常に強制冷却が行われる長所がある。エンジンルームの通風があまり良くなく、頻繁に停止する自動車に採用されたが 燃費や環境性能などのデメリットを克服するのは難しく、主流は水冷エンジンへと変化していった。
---水冷式--- 燃焼室周囲(レシプロエンジンの場合はシリンダーブロック、ロータリーエンジンの場合はローターハウジング)に、ウォータージャケットと呼ばれる空間を設けて 冷却水を通し、燃焼による過熱を抑制している。冷却水はラジエーターで空気冷却されて循環する。機関の運転に最適な温度に保つため、一般的に冷却水の循環経路 にサーモスタット弁を設け、水温に応じてラジエーターに向かう(またはラジエーターから戻る)水量を調節している。冷却水の循環はエンジンの動力を用いてウォー ターポンプという遠心式ポンプで行う。より効率的にエンジンの冷却を行うため、冷却水は100℃では沸騰しないように加圧されている。冷却水は凍結すると膨張し、 ラジエーター、シリンダーブロック、温水ヒーターコアなどを破裂させるため、凍結しないように不凍液が添加されることが多い。空気よりも比熱(熱容量)が大きい 水を利用することで空冷エンジンよりも安定した冷却能力を持ち、冷却水が隔壁となる為にエンジン騒音が外部に響きにくい利点も持つが、冷却水を循環する配管が 必要になるため部品点数が増えたり、複雑な構造の部品が必要となったりするため重量・製造コストともに空冷と比較すると増加する。水冷化により燃焼室の温度を 安定させることが可能になったことで、より少ない燃料でも最適な燃焼のコントロールができる。シリンダーとピストンのクリアランスも狭く設計できるようになり、 燃費・パワー・環境性能の全てが空冷と比較すると優れている。
基礎編1 → 基礎編2 → 基礎編3 → 基礎編4